晴れている。
仕事を早めに終えて二人で出かける。今日は川崎まで話題の映画「国宝」を観に行くつもり。
6月からやってたんだねぇ。先日の「深夜の馬鹿力」でお話を聞いて観たいなって思ったので。
調べたら長い映画だった。3時間くらいある。こりゃ準備が居るな・・・。
入る前にいつものパン屋さんで少し食べておいた。映画館に到着。随分と混んでるなぁ。他に話題作があるみたいだね。と、思っていたら「国宝」がほぼ満席の状態だった。
吉沢亮主演。横浜流星準主演。歌舞伎界のお話。長崎にある組の跡取り息子だった主人公の喜久雄。たまたま歌舞伎の興行で挨拶に来て同席していた花井半次郎(演・渡辺謙)に宴席の演し物として演った歌舞伎踊りを認められる。舞台から下がって化粧を落としていたときに殴り込みが入った。眼の前で父親を殺されてしまう。
花井半次郎が喜久雄(演・吉沢亮)を引取り、半次郎の長男である俊介(演・横浜流星)とともに歌舞伎役者へと成長していくお話。
成長していく過程で二人が女形の歌舞伎を演じていく場面がとてもよかった。たとえ歌舞伎座へ足を運んでもこのようなアングルやレイアウトで役者を見ることはできない。舞台の裏側の物語(かなりのドロドロ)を知ったうえで表の華やかな舞台を映画独自の視点で見せてもらう面白さ。
まあ、ストーリーは賛否両論あるでしょうよ。でも、それくらい美を演じることには厳しさがある。美のためには他のすべてを捨てて悪魔と取引するくらいの覚悟が要るってことなんだろうな、と。
とてもおもしろかった。
見終わってから女房とあれこれ話した。「昭和元禄落語心中」と大筋が似てる。イケメン主人公二人が落語家に弟子入りして、一人が大名跡を継ぎもう一人が実力ありながら落語界に馴染めず身を滅ぼすって話。
そーいやラジオで伊集院さんは「みんな大絶賛しているんだけど、おれは別に・・・」と話してたが、たしか「昭和元禄落語心中」のときもそんな調子だったことを思い出す。あれはたぶん”この世界”の中で自分を磨いていた当事者だったからそういう感想になるんだな、と思った。人を楽しませるために裏で演者はとんでもないくらいの稽古を積んでいるんで、「こんなもんじゃないんだよ」ってことかなって。
映画館を出たら快晴の空。暑いんで外は歩く気がしない。アゼリアの食堂で昼飯を食べてから南武線に乗って帰ってきた。
9855歩 5.9km 370kcal 28.2g
