上野動物園

「明日は上野動物園に行こうよ」と女房が言った。
別段どこへという強い希望もなかったので行くことになった。そういえばまだクマ舎を見たことがない。女房は朝早く起きてお弁当を作っていた。10時には出かけることが出来た。息子は今日も部活で留守。
目黒駅から山手線・京浜東北線で上野まで。山手線圏内はどこまで乗っても190円程度で済むことを初めて知った。品川から新橋までの線路はすごい。敷地だけでもかなり広い。ここは明治の初め線路が敷かれた時は沖合い50メートルの海上だった。
上野駅。公園口から出て動物園まで。相変わらず人が多いなぁ。動物園も券売機前に行列が。中に入ってパンダから。レッサーパンダの展示が中心となり、パンダは背中を向けて寝ていた(^^;。ご高齢とか。
象の林を見てからカワウソが元気にチューブをくぐって来る様子を見物。すごい人だかり。フクロウをチラ見してからクマ舎へ向かう。マレーグマ、ツキノワグマ、エゾヒグマ。食餌の時間が近いのか、係員の出入り口付近をウロウロ。窓から覗き込む形式になっていた。それほど混雑していなかった。隣のホッキョクグマはよく動くので人だかり。アシカの食餌時間と重なり、プール前は二重三重の見物客。見ようと思って先に走って行った娘が「ぜんぜん見えないー」と半べそで戻ってくる(^^;。肩車してやったら見えたようだ。ずいぶん重くなったな。そろそろ肩車も出来なくなりそうだ・・・。
そばのベンチで弁当を広げる。すぐ横に喫煙所のもうもうたる煙(^^;。食べ終わったらさっさと引き払ってバードハウスへ。そのままイソップ橋から西園に移動。お約束のこども動物園へ入る。女房が付き添いでうさぎ、鶏の抱っこをした娘はそのまま糸つむぎ教室へ。動物園の羊から取った毛を毛糸にする作業の体験を。その間、ワタシはベンチに座って居眠りしながら読書。
オカピ、キリン、カバを見てから休憩。ソフトクリームに生ビール。カバの前にはすごい人だかりだ。時折大きな唸り声が聞こえてくる。女房が持ってきたオヤツも食べる。パッケージには「TOPPO焦がしキャラメルカスタード」と書いてあった。食べるとなるほどそんな味がしておいしい。
・・・つい映画未来世紀ブラジルの中で描かれたレストランのシーンを思い出してしまった。未来の高級レストランで出す料理は全て皿の上に”こんもりと盛られたペースト状のもの”になっていた。そんな”料理”を添えられた本来出て来るべき料理の写真を見ながら味わうのだ(^^;。このオヤツのように結局はそういう方向へ未来は進んでいくし、我々は知らず知らずのうちにそれを容認してしまうのだろうな・・・。仕方ないとかなんとか言いながら。
動物園に来ると、ここにいる動物たちは本当はどんな場所で生活している(いた)のか、ということが感覚として全然掴めていない事実に気づいて妙な気持ちになる。都会に住んでいるから野生の動物に出会うこともない。いや、でも都会のカラスは野生動物だ、と聞いたことがあるな。一方で最近は野良犬さえ見ることは稀になった。もう動物園でしか見られない種も確実にいるだろう。となればここにいる彼らにとっての生息地はいまや動物園としか書けないはずである。当初間違った使われ方をした言葉が結局は辞書に載るように、動物の生息地も日々変化していく。動物園で生まれて動物園で死んでいく動物の生息地はやはり動物園と書かざるを得ないのでは・・・。無論動物は命あるリアルな存在だが、動物園はある種のバーチャルな仕組みになっている。アフリカにしか棲んでいない動物も、ジャングルの奥地にしかいない動物も、サバンナで走り回っていた動物も、ここに、居る。そういう”不自然”を小さい頃から動物園に来ることでごく自然のことと我々はすんなり受け入れてしまう。
オリの横に表示されている本当の”生息地”に彼らがこれからも棲んでいられるよう祈りたい。
小動物館まで見たらもう閉園時間まで30分。あたりも夕暮れとなってきた。池之端口から出て湯島駅。地下鉄で渋谷駅。女房は娘と先に帰り、ワタシはBカメラまでフィルムを出しに行く。先週出したフィルムも回収。目黒から渋谷までの散歩が写っていた。
夕食はパック寿司。ちょっと買いすぎたかな、と思ったが、きれいになくなってしまった。息子はまだ物足りなさそうだった(^^;。
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2006-11-05 | Posted in 甘露日記Comments Closed 

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