TARO!
春霞。暖かい。
今日は生田にある岡本太郎美術館へ行くことにした。投票を済ませいざ出発。
武蔵小杉から登戸まで南武線。駅前の雑然とした商店街で昼飯の弁当を買う。そのままタクシーでワンメーター。生田緑地に到着。ソメイヨシノはほとんど散り、若葉が出始めている。民家園入口前では散った桜がハラハラとお芝居の雪のように降ってくる。娘は「あつい!」と早くもTシャツに半ズボン。春だなぁ。夏になったらどうする気だい?
SLやらプラネタリウムのある広場のベンチで弁当を広げる。食後、広場の噴水を見てから、緑地のどんづまりにある美術館まで歩く。立派なメタセコイア並木の先に近代的な美術館が姿を現した。
「こっちにもあるんだよ」と美術館入口に入る前から息子が階段を登った奥の先を指す。彼は去年小学校の社会科見学で一度ここを訪れているのだ。その時の「面白かった」という印象が今も残っているらしい。階段を登りきると、果たして眼前には「母の塔」という大きな作品が聳え立っていた。7本の足と、顔から胴体から飛び出してくる人型のオブジェ群。太陽の塔を思わせるいかにも岡本太郎らしい作品だった。
入場料800円を支払って入館。原色を多用した抽象画は難解だったが、赤青黒黄色で彩られた世界には確かに共通するタッチの存在を感じた。
どちらかといえば具体的な形を取るオブジェの方が作品としてはわかりやすく、シロートのワタシでも楽しめる。ウチの子供たちは「座ることを拒否する椅子」に座って喜んでいた。
展示は作品そのものだけでなく、マスコミにもよく登場した氏の活動をとらえた映像としても残っており、「芸術は爆発だ!」という有名なビデオテープのCFや、「顔のグラス差し上げます」というウィスキーのCFも流されていた。
ミュージアムショップで本とケータイストラップを買い、映像ブースで表に聳えていた「母の塔」製作記録のドキュメンタリーを見た。あの滑らかな曲線の中には鉄骨がびっしりと入っているという。驚いた。
原型の完成は1971年というから、万博の「太陽の塔」直後に製作されたものらしい。印象が似ている気がしたのも無理はない。きっと二つの塔は相似形なのだ。
枡形山に登ると展望台があり、近所のS大の学生さんが酒盛りの真っ最中。遊具で遊ぶ子供たち。走り回って汗までかいている。春だねぇ・・・。
夕食は小杉の居酒屋へ。教育上良くないなぁ(^^;。