今日でおしまい

甘露書房の今年の店舗営業は今日まで。

オヤジは店の掃除のため、あちこちを拭きまくっている。ワタシは最後に残った未整理の本をやりながら店番。昨日が仕事納めなので結構お店にいらっしゃってくれるお客様が多いため。

持ち込みでの仕入れも数件。タテバの人がダンボール一箱お持込。最近はあまり出物がないらしく、持ってきてもらってもどうしようもないという事が多いのだけど、今日は「○○さんからここならいいんじゃないか、と紹介してもらったのでね」ということなので見てみた。うーん、でもやはり難しいなぁ(^^;。

タテバからはいくつかの伝説が生まれている。幻の本とまで評される荷風の「ふらんす物語」が発掘されたり、透谷の「楚囚の詩」が出てきたりと、そのレベルがハンパじゃないのだ。最近は世代交代が進み、回収した廃品の中にそういう名品が入っていることも、特に都市部ではなくなったようだ。出るのは使われてボロボロになった辞書や、カバーがヤケてしまった文庫など。数がいくらあってもどうしようもない本というのはこういう物の事を言う。
以前は回収業の人に出すときには、ちょっとカネになるものをおヒネリ程度混ぜて出すのが暗黙の了解だったようだが、今やどう見てもゴミしか出さないというのだからちょっと情けないよね(^^;。

今日の人は研究熱心で「お宅ではどんな本がイイの?」と聞かれた。本は今売れませんよ。と答えておいた(^^;。方便として言ってみたいセリフだが、ほとんど現実になっているところがマズイ。今日の本も期待できないのだけど、年末だし○○○円で買っておいた。

帰ってからオヤジが「そういえばオレのオヤジも彼らから売れもしない本をよく買ってたな。」と言う。あんまり売れそうもないと思ったのだろう。
そりゃあ爺ちゃんはなんてったってアナーキストなんだから、同志たる労働者諸君の味方でなくてどーすんの。とワタシが言う。
「彼らから買ってちゃんともうかった事がないから、オレはあんまり好きじゃないんだよね。」とオヤジ。なんだ、でもやっぱり買ってんじゃん(^^;。

今日でおしまいだということを知ってか知らずか、ご注文の電話数件。でももう金融機関が閉まっているから手続きしたくても出来ないのだよなぁ。ネットバンク決済にしても郵便局が休みでは発送できないし。

「発送は来年の4日となります」と伝えると、電話の向こう側で苦笑いが見えた。

2001-12-29 | Posted in 甘露日記Comments Closed 

関連記事