主義と主張とその結果

新聞の1面が戦争から牛の話題に変わってきた。

すると戦争について少し冷静な意見がコラムなどに載るようになってきた。その中で”国家”という仕組みに関する経済面にあるコラムの記述にハッとした。以下はその概略と感想。

アナーキズムと共産主義。一見どちらも保守に対して反体制と一括りしてしまいそうだが、その考え方は180度違っている。

アナーキズムは無政府主義であるから徴税がない。すべての責任は各個人にゆだねられる。そもそも金融という概念も政府が保証した制度であり、それがないとなれば経済活動も自ずとストップする。行政としての警察機構もないから犯罪が起こったときに解決してくれる人は誰もいない事になる。荒涼とした本当の弱肉強食の世界がそこに現出する。人間は支配する者と支配される者の2種類に分けられていくだろう。

一方の共産主義の場合には徴税率100%である。生産した富はすべて国家が一旦吸い上げ、すべての国民(貧しい者にも富める者にも)に均等に行き渡らせるという考え方だ。つまり副産物として徴税のために強大な国家権力が現れる。あらゆる活動に国家がかかわってくるので一見安心感もありそうだが、働いても働かなくても同じだけカネが貰えるので、結局誰も働かなくなるようだ。ユートピアという理想郷がはるか昔から提唱されながら実現しないのは、怠け癖を持つ人間のサガが原因らしい(?)。

ヨーロッパでは徴税率50%。日本やアメリカに比べると徴税率ははるかに高い。その代わり老後の保障が充実し、働けなくなってからの心配が全く要らないから貯蓄そのものが必要ないという。

革新・保守・中道。今の日本では何が保守で何が革新だかよくわからないことになっている。革新政党であるはずのS党のオタカさんが護憲を叫び、保守政党であるJ党が改憲を掲げている。とすれば現在の日本は社会主義国家ということになるのだろうが、いかんせん徴税率が低いので富の再分配機能が果たせようもなく、赤字国債の発行を止められない。

現在の日本は経済発展を前提とした体制が崩れ、あらゆるところで矛盾が噴出すようになってしまった。
はっきりしない。何かがはっきりしないまま時間だけがズルズルと過ぎていく。

2001-10-18 | Posted in 甘露日記Comments Closed 

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