暮れた

今年も暮れた。

先日聴いた文化系ラジオで言っていたことだけど、人はどうにもならないことに遭遇するとそのことを忘れるように心を動かしていくらしい。そうでなくても今年はいろいろなことがありすぎた。忘れたいことも忘れたくないことも、お互い複雑に絡み合いながらモツレにモツレて流れて行ってしまう気がする。

今年読んだ本の中で「生物と無生物のあいだ」はなかなか興味深かった。”人間”を構成する”分子”ないし”原子”はアミノ酸として体内に入るが、常に先入れ先出しの原則に従って新しいものと古いものが入れ替わっており、半年や1年も経てば身体まるごと全く別の物質に入れ替わっている、と。貯蔵のイメージがある皮下脂肪でさえ例外ではないらしい。
時間とともに世の中は変化していくが、それは世界を構成する万物が常に流れていくことに由来する。常に古いものを破壊し、新しいものを取り入れることで生物は自身の身体の秩序を保っている、と。

”今”しか生きられない。今年はそういう”時間”も意識した。あの日の前に戻ることはできない。

いっとき”ループ”がテーマになっているエンタメ作品にばかり遭遇した覚えがある。でも、今年の3月を境にループから強制的に飛び出たんじゃないだろうか。良くも悪くも、インパクトの強い出来事によって時代は区切られていく。

この先がどうなっているか、なんてわからない。だから不安だし、だから楽しみもある。来年はいったい何が起こるのか。わからないから生きていける。そんな気がする。

いろんなことがあった今年もやっぱり暮れました。
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このページは、甘露日記が2011年12月31日 23:59に書いたブログ記事です。

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