くもり空。天気悪いなぁ。寒いし。
女房は昨夜真冬と同じくらい布団をかけて寝たそうだ。それくらい寒い。5月に遅霜が降りることがあるというが、おそらくこういう気圧配置になったときだろう。南海の梅雨前線に沿って台風が進んでくる、という形。台風に向かって強い北風が吹き抜ける。
ビデオ屋さんが半額セール中。昨夜は借りてきた「あしたの私のつくり方」を見た。成海璃子さん主演。小学生から高校生へと成長する女の子の心の動きを描いている。彼女たちが日常的に感じているストレスは、学校からだけではなく、ときには家族からも受けることがあるようだ。ケンカばかりしていた両親は高校に入ったころ、離婚した。この物語には、この世がストレスに満ちている、という視点が根底にある。
小学生の時によく遊んでいた女の子とのケータイメールのやりとりが物語の主要部分。小学校の卒業式以来心を閉ざしてしまった彼女の心を開こうとして、主人公はアドバイスを匿名のままメールしつづける。
主人公は自分の理想の女の子像を書いてメールする。受け取った女の子は転校先の学校で描かれた通りに振舞ってみる。面白いように彼女はクラスに溶け込めた。彼氏までできた。
そこで彼女は不安になる。今の自分は本当の自分じゃない。主人公もまた、自分の思う理想的な女の子と今の自分とのギャップに引き裂かれた。
主人公が理想的に思う女の子像が描かれているが、家族とも良好な関係を築き、友達とも仲良くできるごく普通の女の子の姿だった。それが"理想"となっているところに、彼女たちの苦悩が見え隠れする。どちらかと言えば、大事なのは今であって、これから先の自分の姿はほとんど触れられていない。彼女たちは何を目指して"明日"をつくっていくのか。
ずっと信じられてきた「今日よりも明日はもっと良くなる」という近代の物語はリアル世界で崩壊しかかっている。前が見えにくくなっているのは大人だけではない、ということの反映なのだろうか。この映画の中では、彼女たちにとっての救いと絶望が普段の生活の中で振り子のように行ったり来たりする。
相手を思うことで見失いかけた自分を再発見する。そんな青春なラストでは見ていたワタシも少し救われた気持ちにはなったが。


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