|

1997年に創立120年を迎えたT大学は、押しも押されぬ日本を代表する最高学府である。その貫禄をまざまざと見せつけたのが、この創立120周年記念展であった。
日本の若かりし頃、明治時代は試行錯誤を繰り返しながら学問を構築する作業をただひたすら実行した。そのなかのごく一部が、このとき初めて公開された言ってよい。
「原典に当たる」というのは、学問をする上で普遍的な研究方法だが、明治期のT大学はそれを忠実に行った。この作例にあるいろいろな生物の液浸標本群は、「学問」をした名残である。生物を系統だって把握していくには、その生物そのものを分析しなければならない。このような原典主義の考え方で研究を進めたのである。
他にもミイラをエジプトから購入したり、劇薬にもなる生薬標本が揃っていたり、胎児の骨格標本があったり、と、一見おどろおどろしいが、実はこのような基礎的研究の上に現代科学があぐらをかいていることを忘れてはならない。そして伊藤忠太という建築家が建築の伝播の経路を解明するべく、シルクロードをはるか西方まで踏破した記録には学問に対する執念を感じて空恐ろしくなった。
別の展示に、未来の学問としてコンピューター技術を駆使したバーチャル博物館などの紹介もあったが、まったく興味が涌かなかった。博物館学とは、簡単に言ってしまえば、物を保管しておく方法を考えることである。保管することそのものが目的なのだ。そんな事をせずに、最先端の技術で複製なり、CD−ROM化すれば場所も取らずに良いではないか、という議論が、バーチャル博物館という考え方を生んだように思う。しかし、30年前にCT−スキャンが無かったように、「最先端の技術」はすぐに古くなる。その時の最新最高の分析方法で解釈されてできた複製といえども、その分析結果以上の学問を後世に伝えることはできない。複製がオリジナルと全く同じ物になることは絶対にないのだ。現代で分析不可能な事を未来の学者が研究する、それを可能にするにはオリジナルを保管しておくしか方法はないのである。
初めて入る安田講堂の中の展示を一巡して、非常に高いレベルの知的興奮を味わうことができた。日本の青年期である明治時代には本当の「学問」が存在したのだ。当時の研究者も新発見の連続に涌き、学問が楽しくて仕方なかったにちがいない。受験勉強が学問だと勘違いしている学生
さんには、学問の面白さを知ってもらうためにも、是非味わってもらいたい展示であった。
このレンズは、ペンタックスがKマウントを採用してから新たにラインナップに加えた焦点距離である。このレンズが登場する前は、広角といえば35mmか28mm。24mmの登場した時には超広角レンズとして市場にデビューしたのである。しかし、作例の通り、大きな歪みを伴わないため、常用レンズとして使用しても特に問題はない様に思う。先駆者であるニコンの24mmは名レンズとして名高い。このレンズも特に目立った欠点も無く、一眼レフでスナップをしたいときにはよく持ち出す。現在は、銀色の鏡胴を持つFA★24mmF2が存在するので、F2.8の小型レンズは中古でしか手に入らない。FA★24mmは、AFとMFの切り替えが距離リングをずらすだけのワンタッチでできるので、MFでも使用しやすくなっているが、グリス感の全く無いスカスカしか感触は使っていても楽しくないため、このレンズで我慢している。 |