TOSHIさんと亀山へ

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 前回の亀山湖では、月曜日ということもあり、プレッシャーが低く、文字通り爆釣という状態で楽しめた。バスにとって人が沢山居るということは脅威であり、ボートがいっぱいいる日には食欲も無くなってしまうのであろう。その意味では湖で天敵のいないバスも人間は一番の天敵といえるだろう。「バス憎し」と思っている漁業関係者の方、環境保護団体の方、バスの駆除にはバス釣り好き好き人間にそこで釣りをさせるのが一番です。

 1999年9月12日日曜日。この日はワタシの31回目の誕生日である。家族と過ごすことも忘れ、亀山湖へ釣行することにしてしまった。今回は、DRAGONさんのページのTOP ONLY FISHERMAN’S(以下TOF)でもお世話になっている、TOSHIさんと行くことになっていた。「午前4時頃に館山道市原S.A.に集合」と約束した。

 土曜日は古書即売展の最終日。片付けを終えるとすぐに帰路に着き、明日に備えるためにすぐ寝た。しかし、当日は午前2時起床のはずが、寝苦しく、午前1時半前には目が覚めてしまった。二度寝による遅刻も怖いので、そのまま出発の準備をし、午前2時には新丸子を出た。道中はいつにも増して順調。オールナイトニッポンのカウントダウン番組が終わり、3時からガールポップストリートという番組が始まる。たんぽぽのコーナーが終わって八反安未果がしゃべりだしたあたりで市原S.A.に到着した。

 午前3時20分過ぎ。車を降りてみるとなんだか帽子をかぶった中高年のおじさんが沢山いた。きっと釣りのツアーだ。観光バスが3台止まっており、そこから吐き出されてきた人たちだった。単調な運転で眠くなったため、ドリンク剤を飲んでおこうと思い、売店に行くと、そこにもいい歳をしたおじいさんがいっぱいいた。リゲインをひとつ持ってレジに並んでいると、しゃべりながら反対側で割り込みをかけたじじい二人。ワタシの前で雑誌一冊持っている人は何も言わない。仕方なく黙っていると、もうひとりが割り込んできそうになったので、キッと睨みつけてやったら引っ込んだ。歳を重ねた人間のベテランなら、少なくとも最低限のマナーにはうるさい人であって欲しい。マナーの悪いじじいは最悪だ。

 そうこうしているうちに4時を過ぎた。TOSHIさんとの待ち合わせの時間だ。あの車かな?この車かな?とS.A.に入ってくる車を一つ一つ目で追った。うーん、違うようだ。すると、TELが鳴った。「もしもし、すいません、寝坊しちゃいました…」TOSHIさんからだった。「まだ首都高なんで、着く頃には明るくなっちゃいますから先に行っててください」はーい、わかりましたぁ。で、出発。真っ暗な久留里街道の一本道を走っていると、必ずのろい車が一台現れる。これがなかなか退いてくれようとしないため、思ったよりも時間がかかってしまった。5時少し前にのむらボートへ到着した。あたりはまだ真っ暗。5時をすぎてもいよいよ明るくならない季節になってきたようだ。駐車場にはすでにかなり車がいた。ヘッドライトを点けてタックルの用意をしている集団もいたが、エンジンが付けっぱなしでちょっと気になった。

 5時半に出船となっていたが、準備が出来たボートから出発している。5時25分を過ぎたので、ワタシも出船。この時間になってやっと明るくなってきた。この間いい思いをさせてもらったあの倒木ポイントへとりあえず向かった。まだまわりには誰もいない。ワレサキキャストである。スピニング用トライフォースにスプリットショットリグでゲーリーヤマモトのカットテール・パープルペッパーを付けて投げた。5時半過ぎ、何投かしているうちにリールが重くなる感触。きたきた!ロッドをあおり、合わせると、フッキングした。うーん、あまり引きが強くないな、と思っているとやはり25cm。お約束のフック飲み込みも恒例になってしまった。今回は針はずしを買ってきたので、悪戦苦闘するほど時間がかからないうちにはずす事が出来た。

 倒木ポイントの25cm

 早速一匹。今日はこの間よりもペースが早いかな?さて、がんがん行こう!とそれから投げるものの、その後はぱったり。アタリも止まってしまった。見る見るうちに静かだった亀山湖上にボートの大群が埋め尽くした。6時半過ぎ、TOSHIさん到着。やはりTOPですね。よく見ると黒いポコポコといい音を立てるルアーを投げている。なあに?「あ。クレージークローラーですよ」あ。へドンのあれね。クローラーの名のとおり、引くとクロールしながら泳ぐ。なかなかかわいいルアーだ。TOSHIさんはこのルアーで、先日の亀山釣行の時、60アップの鯉をしとめている。

 その後、竹やぶ下を舐め、つばきもと方面に移動。とにかく人が多い。岸際はボートで埋め尽くされている。8月にケイテックで釣った場所にも先行者。なかなか入れないと思っているうちに一匹釣り上げられてしまった。空いたので入ったが、根がかりをしただけに終わった。TOSHIさんは少し離れた岸際をさっきからずーっと攻めている。向こう岸で、背中しか見えないからなんともいえないが、とにかくここぞと思ったポイントなのであろう。攻めつづけている。

 ワタシは釣れないので、場所を移動しながらワームを投げつづけた。ふとTOSHIさんを見てみると、ロッドがしなっている。そのしなり方が尋常ではない。時折ぐぐーっと引っ張られるようで、取り込めるような状態ではないようだ。何がかかったんだろうか。とりあえずボートをTOSHIさんの方へ進めた。

 近づいて行くうちに周りには人だかりが出来ていた。見物人はうらやましそうな顔でTOSHIさんの格闘に見入っている。ワタシのボートが割って入っていくと、見物人も散開した。TOSHIさん、大丈夫?「あ。またなんですよ」え?鯉なの?で、ルアーは?「クレージークローラーです」あ。やっぱりね。この間と同じパターンのようだ。時折水面まで顔を出してきた鯉は大きくてきれいだった。なかなかあきらめも悪く、引っ張り上げようとするとぐぐぐーっとまた潜ろうとしてTOSHIさんをてこずらせた。とうとうペンチを取り出し、水揚げは断念。フックを外すとばしゃっと反転し、水の中へ消えた。フックはグニャリと曲がっており、鯉の力強さを強調していた。

 「バックラッシュしてしまって、直していたら食ってきたんですよ」とのこと。亀山の鯉ってセミを常食しているようだ。ワタシも多摩川で鯉を釣っているだけに、外道としてあまりありがたくない様子のTOSHIさんだったが、十分うらやましかった。

 午後。頼んでおいた弁当を野村ボートさんに取りに行き、急いで食べた後、日陰を探して今更ながらのTOPプラグでキャストを繰り返した。へドンのダイイングフラッター、ビッグラッシュスケーターなどを神田のギルで購入したABU4600Cで投げた。しかし、反応ナシ。TOSHIさんはのむらボート対岸の立ち入り禁止場所へ超遠投で攻めてみます、と言い残し、そちらへ向かった。ワタシはとどまり、テラーも投げ、HMKLのK−1ミノーやストレート系のワームを投げ散らしたが結局は駄目。

 日が傾いてきた。いつの間にかTOSHIさんも戻ってきており、じいさんワンドの岸際にぴたりと張り付いている。午後は日向だった倒木ポイントも日陰になってきた。チャンスである。人も居なくなってきた為、プレッシャーが下がり、これまたチャンスである。しかし、時間は午後4時を過ぎ、下船時間まで1時間を切った。倒木ポイントへ向かい、ズームのミートヘッド・ウォーターメロンシードを投げ込んだ。すると何投目かでHIT!しかし、木の下へもぐりこんだらしい。根がかりの感触が伝わってきた。しばらくしてまたぐぐぐっと暴れる。これは30cmオーバー間違いナシの引きだ。もう木から外れたかな?と思い、グッと力を入れたところでプツン!とラインが切れた。まだ木に引っかかっていたらしい。うーん、惜しいことをした。時に午後4時半。あと30分で下船時間である。

 TOSHIさんも竹やぶ下側へ移動し、TOPで攻め続けている。絶対ワームは投げない。すごい根性だ。結局、アタリもなく、時間となった。下船したあと、オカッパリをやる?と聞くと、「やりましょうか」と二つ返事。それでは一時間だけと決めてがんばってみましょう。

 オカッパリの名所、まどか岬へ降りた。やはりTOPでは難しいと思い、スピニング一本持って、ケイテックの4インチストレートをスプリットショットにリグった。このワームは神田のギルで特価販売していたものだ。アルテグラにバスワンXTはこの間の爆釣シーンを覚えているだろうか。まだ明るいため、周りには下船したあとオカッパリにまわった人がたくさんいた。ヒュっと投げると気持ちよく飛んでいく。ゆっくり引くとごつごつとした底の様子がロッドに伝わってきた。TOSHIさんはやはりTOP。徹底しているね。「いえ、ワームはこの間の釣りのとき、日中車の中に入れていたら全部溶けちゃったんですよ。これはTOPで釣れというおぼしめしかと思いまして…」ん!そう思えただけすごい!根性ナシのワタシにはとても真似は出来ません。

 そんなことを話しているうちに投げた場所からすぐのところでHIT!やった、やった。2匹目だ。計ってみると28cm。なんだかすごく久しぶりにバスを見たような気がした。夕方5時半。1匹目を釣ってからちょうど12時間が経過していた。確かに久しぶりである。

 まどか岬のオカッパリで28cm

 TOSHIさんはあくまでもTOP。ZEALのプロップを、クレージークローラーをおいしそうに動かしていた。6時を過ぎるとあたりは急に暗くなってきた。いわゆる夕マズメである。ベストのこの時間ならもう一匹もいけるか、と思い、がんがんキャストを繰り返した。しかし、ボイルの起こる様子もなく、その後はノーバイトのまま6時半に。最後、と思ってキャストしたらライントラブルが起き、真っ暗で回復不可能になり、今日はおしまい、ということになった。TOSHIさんとは現地で解散。今度の26日にはTOFの第一回釣り大会がここ亀山で開催される。どうかがんばってください。

 やはり日曜日の亀山はシブかった。TOPはもちろんのこと、ワームでさえアタリはほとんどない。バイトも短めだった。平日の無警戒とも思える状態とは打って変わっている。やはり亀山へ来るなら平日がいいようだ。うちでは家族がワタシの誕生日のご馳走を食べたくて待っているだろう。散々な結果に終わらずにすんで良かった、と思いながら帰路を急ぐため、アクアラインへと車を進めた。

1999年9月記