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番外編・江戸川ハゼ釣り大会

HOME > KANROKANRO > BASS > 1999年8月その3

 「江戸川でねー、ハゼが入れ食いで釣れるんだよ。今回はハゼの数釣り」このHIDEさんの一言から今回のハゼ釣りも始まった。ハゼ釣りなんて本当に久しぶりだ。小学生の頃、少年釣り師に釣れる地元多摩川の魚はハゼと鯉。仕掛けも簡単で、餌にミミズかイソメを付ければあまり工夫をしないでも釣れた。しかし入れ食い・数釣りというわけにはいかなかったように思う。「釣ったハゼはてんぷらにして食べ放題ってどう?いいよー、釣れるよー」企画は実行に移された。

 1999年8月15日朝5時半。京葉道路市川ICに集合することになった。ワタシはいつものように少し余裕をみて4時半には新丸子を出発した。しかし、市川ICは思ったより近く、首都高2号線の荏田入り口から入ったところガラガラで、6号小松川線も直線は100km/hを越える平均時速。結局5時前には市川ICに到着してしまった。早速HIDEさんにTEL。もしもし、おはようございま−す。「まいど!早いね。今どこ?」もう市川ICへ着いてしまったんですけど…。「おいおい、ホントに早いなオヤジ。こっちはまだ白山だよ」なんでもKENTA君が寝坊をかましたらしい。しばらくして白いレガシーのRYOHEIくんが到着。「寝てないっす」ついさっきまで友達と飲んでいたらしい。結構真っ赤な顔をしていた。もうすぐ5時半。HIDEさんのボルボが到着。おっ、今回は副部長のMANABUさんも乗ってるね!今日はバス釣りじゃないからきっと釣れるヨ!KENTAくんは寝坊しただけに服装が寝巻きのまま、といった出で立ち。靴が革のデッキシューズで、これは完全に間違ってるよ!これで今日は全員かな?「あと一人。TOMOMIのお父さん」とHIDEさん。そして最後にTOMOMIさんのお父さんが到着。これで全員集合だ。

 市川ICから車で20分くらい走り、江戸川河口付近にあるハゼ釣りの船宿「林遊船」へ到着した。昨日の14日は熱帯低気圧による大雨で丹沢の玄倉川でキャンプしていた人が流された、とニュースでやっていた。今日も時折日が差すものの、黒い雲が漂い、天気が良いとはいえない。それだけ降っていたら江戸川は濁流で釣りにならないのではないか?川の様子を見るまではそれが心配であった。船宿で受付を済ませ、河川敷へ出ると意外に川は平静だ。うーむ、さすがに大河だ。あれだけの雨を簡単に一日で処理してしまったようだ。その時はそう思った。

 船割は、HIDEさん、TOMOMIさん、お父さん。RYOHEIくん、KENTAくん。MANABUさんとワタシ。

 さて、暗雲が垂れ込める中、ボートを漕ぎ出した。平静に見えた川だが、結構波もきつい。時々海へ出る大型の乗合釣り船も通過し、ゆっさゆっさと揺らされた。仕掛けはささめ釣具の「ボウズのがれ」(針が3本)と「ちょい投げ」(針が2本)の2種類に船宿で買ったアオイソメ。バス釣りとは仕掛けのネーミングも値段も違う。やっぱりバス釣りは贅沢な釣りだと思う。アンカーを下ろし、スピニングに「ボウズのがれ」を結んで針にイソメを付け、投げ入れた。釣りに出る時はいつもそうだが、最初の一匹を釣り上げるまではいつも不安だ。ここでいいのだろうか、この仕掛けで間違っていないだろうか、と思うのだ。しかし、今回はそんな不安も一投目から消え失せた。ぶるぶるぶるっ。さおにハゼ特有のアタリの感触が伝わった。なんと一投目から来たよ!宣言してから巻き上げると一匹かかっていた。

 「ボウズのがれ」にかかった江戸川のハゼ

これはイケるよ。MANABUさん早く投げなよ。MANABUさんも何投目かで一匹釣り上げた。MANABUさんはバス釣りが始まってからボーズ記録を更新していたが、数ヶ月ぶりに「ボウズのがれ」でボーズを逃れた。喜ばしい。釣り部副部長の面目躍如だ。

 ボウズのがれでボーズを逃れたMANABUさん

 途中、しばらくして天気も晴れてきた。揺れるボートにもだんだんなれ、ハゼが次々かかってくるため、気分良く釣りを続けた。たまに大きい15cmくらいのハゼもかかり、この大きさだとアタリも大きく、引きもなかなか強い。竿も少ししなって引き上げるのが楽しみになる。釣りあがると自然にフィーーーーッシュ!!(村田基調で)と声も出る。「なんだ、楽しそうだなー」向こうの船でHIDEさんがつぶやいた。もちろん、皆大爆釣中である。一度大きいサイズを釣ると欲が出てくる。なにかボーナスでシーバスとか座布団(カレイ)とか大きい魚がかからないかな。と。そう思いながら釣っていると、一匹見慣れない魚がMANABUさんの竿にかかった。

 セイゴ、と思われる魚。

 出世してシーバス(スズキ)になるセイゴと思われる魚が釣れた。サイズは小さいけどシーバスだよ。バスだよ!「うん、まぁね」なんか冷静だけど、釣れなくてジリジリするバス釣りよりは精神衛生上、非常に良いようだ。魚影はもの凄く濃い。投げれば2回に1回はアタリがあり、引き上げれば大抵ハゼがかかっている、という状況がしばらく続いた。ハゼって魚はすごい食いしん坊なのだ。

 7時半を過ぎた頃、護岸を一台の車がスピーカーでがなりたてながら通り過ぎていく。聞くとこのすぐ上流にある行徳橋の水門を8時から開けるのでボートは非難しなさい、ということらしい。えー?!せっかく釣れているのになぁ。どうする?「8時に開けるっていうからもう少し釣っていていいんじゃないの」とMANABUさん。しかし、付近の船宿は係留してあるボートを避難させる作業を開始した。水門が開くとそんなにマズイのかな…?「もうすぐ水門が開くから気をつけてくださいねー」と作業中のおじさんに声を掛けられた。やっぱりすごいらしい。8時が間近になってきた。すると林遊船の人がモーターボートで警告しに来た。「もうすぐ水門が開きますから戻ってください」はーい。これで避難が決定。桟橋へ戻ることにした。

 陸にあがると皆釣果はまずまず。サイズ的には我々の釣った15cm級3匹が光っている。今回は全員が釣れた。しかも”釣れないから中止”したわけではないのでみんな一様に機嫌よく名残惜しそうだ。他の釣り客もしぶしぶ陸にあがり、恨めしそうに川をみつめている。「おお、あんちゃんたち、結構釣れたね。この時期にそのサイズは珍しいよ」誉められた。

 江戸川河口、ハゼ爆釣ポイント

 ボートを避難させるほどの水門開放時とはどんな状態になるのか?それを見たい気持ちで待ったが、8時半を過ぎてもそれらしい気配は無い。「ここにいてもしょうがないから移動しようか」と部長HIDEさん。TOMOMIさんのお父さんが他にもポイントを知っているらしい。それでは移動しよう、ということになった。それぞれが釣ったハゼはまとめられ、氷の入ったクーラーに収められた。

いろいろと迷った末、船宿よりも2kmほど下流のほとんど東京湾という場所に落ち着いた。テトラポッドで護岸されており、釣り客はいっぱいいた。釣り始めるが、水門を開けたらしく、濁流とともにごみが大量に流れてきていた。近くには救急車と沿岸警備の人がまたスピーカーでがなりたてている。「ただいまここから5kmほど上流の行徳水門が開き、付近で人が流された模様です。見つけられた方はどうかお知らせください」うわ、これはすごいことになった。ニュースが近くで起こっているのだ。「皆さんも気・を・つ・け・て・くださいねー」とレスキューの人の表情は必死だ。ただ事ではない状況を感じ、まわりでは帰る人もたくさんいた。これは釣れっこない、と釣り部の誰もがそう思い、ただぼーっと護岸に腰をおろしていたメンバーだったが、ワタシが釣り糸を垂れている場所のすぐ隣の人が、細々とハゼを釣り上げているところをMANABUさんが発見。「甘露さん、岸のぎりぎりであの人ハゼ釣ってるよ」なに?OK、OK。岸近くに投げ入れた。するとぶるるんっとハゼのアタリ。おお。釣れるよ!次の瞬間、ハゼの数釣り大会オカッパリの部が開始された。

 江戸川の太公望たち

 TOMOMIさん(写真中)快釣。2匹同時釣り上げなどをこなしている。HIDEさん(写真左)は「こいつら餌だけ取っちゃうんだよな…」とボヤキがはいっている。いつものように上半身は裸だ。MANABUさんは彼らしく黙々と釣り上げる。お父さん(写真右)は慣れたもので、数釣りでは一番かもしれない。KENTAくんとRYOHEIは釣れてるのかーい?「ええ、釣れてますよー」確かにさっきから餌付けにいそがしそうだ。オカッパリの部でもサイズは小さかったものの全員でずいぶん釣り上げた。これ、みんな食べるの?「もちろん、天麩羅にして食べるぞぉ」とHIDEさん。すごいことになりそうだ…。

 午後12時過ぎ。納竿し、ハゼを天麩羅して食べるところへ移動することになった。あんな状況だったが、良く釣れた。快晴の天気の元、皆思い残すことはない、という様子だった。そのあとは江戸川沿いを北へ北へと移動。京成の国府台を過ぎたところで川沿いの道へ降り、矢切取水場の駐車場に止めた。このあたりはバスのポイントでもあるが、今日は濁流でとても釣りにならない。遠くで濁流にスピナベなんか投げてる親子がいたけど、あれは無駄だし、第一、危ないからやめましょうね。江戸川をなめない事。

 ハゼの仕込みに入る。塩水で一度洗ってぬめりと臭みを取ったあと、HIDEさんとお父さんがハゼの頭を落とし、はらわたを抜いている。「なかなか切れないんだよね」といいながらも、うまいものです。

 ハゼの下ごしらえ

たくさんあって下ごしらえするのも時間がかかる。途中からHIDEさんはMANABUさんと交代。その間にKENTAくんは焼肉用の炭火を用意し、RYOHEIくんはガソリンを使ったコンロをセットしている。これは火力が強そうなので、天麩羅を揚げるのにちょうど良い。天麩羅を揚げる鍋にサラダ油をボトルで一本。お。ナスとカボチャはもう切ってあるんですね。いやぁー、さすがに用意がいいなぁ。

 真夏なのにピーカンの空の下で火を扱うのはなかなか大変だ。とにかく暑い。ハゼを冷やしておくのに使ったコンビニの氷はみるみる融けて袋の中には冷たい氷水が満ちてくる。コップに取り分けて飲むと思わず”うまいっ!”と声が出る。ビールを飲んだときよりうまい!いや、ビールもうまいでしょ。

 屋外でハゼの天麩羅

 屋外でバーベキューは普通だけど、天麩羅ってなかなか無いよね!ハゼもセイゴもうまい!もちろん野菜天もうまいのです。

 焼肉担当相TOMOMIさん

 焼肉もビーフのステーキ肉はやわらかくておいしかった。ハゼの天麩羅だけじゃさびしかろ、というHIDEさんの演出は実に気が利いている。きっと天候的に釣れなかった状況のフォローとして考えてくれての用意だったに違いない。「いやぁー、たのしいね!」満面の笑みのHIDEさん。日焼けで真っ黒の顔には汗が光っていた。

1999年8月記


 

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