サイズ新記録!

HOME > KANROKANRO > BASS > 2000年8月その3

 いよいよ8月も終わりに近づいた。秋は巷で言われているほど”爆釣”とも思えないので、ワタシの実力が去年並みならば、夏が暮れていくことはバス釣りのシーズンも暮れていくことと同義になる。それであせって足繁く亀山湖へ通っている、というわけではないのだが、夏はバス釣りの季節と決まっているから回数が増えるのも仕方ないのだ。

 8月27日。「夏休み最後の日曜日なのに・・・」と女房に言われながら、いつもの亀山湖よりともボートさんに予約を入れる。前回が8月16日で、午前中だけとはいえ釣果はたった1匹。それ以来雨は降っていないとなれば、あの時以上に減水していることを覚悟しなければならない。天気予報は晴れて暑くなるということだから、バス釣りのコンディションとしては最悪に近い状態が充分予測できた。

 数日前からの仕事がらみで睡眠が不足していた。いつもはスパッと起きれるのだが、起きてからも気分がはっきりしない。
 朝5時5分前に到着すると、車はまばら。やはり湖の水の量とバス釣り客の予約状況はぴったり比例するようで、7月の台風後の満水時には駐車場は入りきれないほど満車状態だったことを思い出す。そして、どう見てもバス釣りに来た人ではない年齢層の方々が前回に増していらっしゃっている。そう、彼らこそヘラ師の面々なのである。今回でわかったが、ヘラ師の方々は絶対にエレキを頼らない。みなさん立て膝オール漕ぎである。そして、一度たどり着いたポイントに蜘蛛が巣に張る糸のように縄を張りめぐらせて固定し、ポイントをあまり移動しない。文字通り蜘蛛のような待ち伏せの釣りである。中には朝から終了まで大仏のごとく全然動かないつわものもいた。彼らの武器はパラソルであり、持っていない者は日陰での釣りを余儀なくされる。減水するこの季節は亀山湖にヘラ師のパラソルが咲き乱れるのだ。

 5時20分過ぎ。出発して最初にくるのはやはりいつもの島周りである。ここはワタシの中では一番実績のある場所なのだ。今回はベイトにセンコー。スピニング2本に、カットテールのノーシンカーと、サワムラのバレットをノーシンカーでセット。とうとうプラグはスタメン落ちした。これは、減水が前回よりもさらに1m近く進んでいたからである。7月に爆釣したあのヘビーカバーは3階建てのビルくらいの高さから我々を睥睨していた。

 バシュバシュ!と音がする。バスのボイルが起きた。どこだ?!とそばの釣り人は皆振り返る。すると桟橋からみて右手にあるどん詰まりの場所だった。たまたま近くにいたので行ってみると、減水してもともとシャローだった場所は水深10cmか20cmほどのスーパーシャローになっている。太陽ですけすけになっている水中には、いるわいるわ30cmくらいのバスが群れをなしてベイトを追っかけていたのだ。すかさずカットテールのノーシンカーを投げ込むが、全く反応しない。それはご尤も。バスに負けないくらいベイトがうようよと泳ぎ回っていたのだ。怪しい動きをするニセモノよりも本物を食べようとするのはアタリマエだ。あれ?これどっかで書いたかな・・・?
 しばらくするうちにバスは深場の濃い緑色の中へと全て消えていった。

 今日はバスが反応しない。やっぱり無理だろうなー、という気分になったのは、太陽が昇りきって早朝のひんやりした空気がなくなったからだ。気温がぐんぐん上昇していく事に反比例してワタシのやる気はどんどん落ちていくようだった。

 実績のある場所、としての島周りをあきらめ、次の実績場所よりとも桟橋付近を探ることにした。行ってみると人は誰もいない。もはや半分以上あきらめが入ってきた心境だったので、ゆっくりとノーシンカーを沈めては投げを少しづつ場所をずらしながら繰り返した。すると、立ち木の間であたりがあった。ゆっくりと沈んでいくラインが急にするするっと動いたのだ。あわせるとフッキングした。8:40

 サワムラ、バレットで30cm

 前にHIDEさんが同じサワムラで34cmを釣り上げた場所だった。

 おなじみのよりとも桟橋すぐ横

 おお!こんな最悪な状況でも釣れたではないか。これで亀山の釣果はシーズン(4月30日以来)に入ってからボーズ知らずである。もう昼に近いくらいの時間かと思って時計を見たら、まだ8:40で驚いた。気持ちが切れかかっていたことに気が付く。

 その後もそこでねばるがダメで、2号橋をくぐって笹川の方へ移動しながら流していく。仕掛けはサワムラバレットのノーシンカーだ。ん!きた!あわせるとラインが横滑りする。ツツツーっと動いていくうちに立ち木にバスが衝突した。・・・ん?!木に巻かれたかな?生命反応が消えた・・・?!その立ち木に注意深く近づくと残っているのは枝に刺さっているフックと外れかかったバレットだけ。衝突のショックで外れてしまったようだった。うーむ、残念。

 つながった気持ちがまた外れかかる。日陰を探しながら移動しているうちに、気がつけば朝一でバスがボイルしていたシャローの際まできていた。ほぼ全体が日向になってしまったが、かろうじて日陰になっているところへバレットを投げ入れると、またするするっとラインが引っ張られた。ん!あたりだ。11:40

 サワムラ、バレットで28cm

 シャロー際のブレイクで落ちてくるものを待ち伏せしていたヤツらしい。

 桟橋右手のどん詰まり

 実際にバイトがあったのは完全な日向だった。メガバスの伊東由樹氏がロドリに書いていたが、バスは”便宜的に”日陰にいるだけで、日向が嫌いなわけではない、というのは本当なのかもしれない。日陰に身を隠し、日向にいるベイトを狙っているのだ。つまり、日陰にいるバスは休んでいるのではなく、臨戦体制にいるということだ。日陰のバスは活性が高くて釣れやすい、という事の裏付け。

 1時過ぎに一度桟橋を上がった。水分補給のためにペットボトルを買い足し、トイレを済ませ、カップヌードルを買ってお湯を入れてボートに戻った。船上で食べた後、急に眠くなってきた。どうやら身体が睡眠を欲しがっている。丁度最高気温を記録するような時間である。3時まで昼寝することにした。2号橋横の日陰にヒモでボートを固定して横になる。風が結構有り、日陰だけに涼しく気持ちいい。すぐに寝付くことが出来た。しばらくしてまぶしいことに気がつき、たしか日陰に居たはず・・・と寝ぼけながらも起き上がってみると、木に縛りつけておいたヒモが解けてボートは漂流していた。あわてて飛び起き、眠い眼をこすりながら釣りを再開した。時間にして30分ほどの仮眠だった。

 買ってみたものの釣れないワームというのが一杯ある。ロドリでバークレイを特集した時にパワーベイトというのを絶賛していたので、スライダーにかたちが似ているトーナメントクロウラーというシンプルなワームを買ったのだが、一度も釣れずにまだハンパが残っていた。

 パワーベイト、トーナメントクロウラー4インチ

 フォーミュラが2倍調合されているというこのワームはすごい臭いを発する。今日はこれだけは使い切るゾと思っていたので、ノーシンカーで投げ込み始める。しかし、いつものとおり釣れずに根がかりで次々消えていく。ま、いいや、使い切れれば・・・・。と思いながら最後のワームを投げていると、今までにない大物がかかった。引きがかなり強い。思わず「これは大きいゾ!」と声が出た。

 トーナメントクロウラーで39cm

 なんと立ち木の間からワタシの新記録39cmを釣り上げたのだ!ボートに引っ張り上げるとフックは急に外れ、ボートの上でどしんばたんと暴れた。大きいと元気がいいのだろうか。15:40の出来事だった。

 桟橋の丁度真裏の立ち木のなか。

 その後は音無しで、5時に納竿。このコンディションで3匹、しかも39cmという結果に満足しながら亀山湖を後にした。

2000年8月29日記