1999年3月富津海岸にて NIKON F2 Photomic MICRO NIKKOR55mmf2.8


NIKKOR55mmF28

2月の寒い時期に仕事仲間と3回も海釣りに出掛けた。
 この日は千葉県の富津岬先端の海岸で投げ釣りをしたが、風が強く、潮もどんどん引いていき、アオイソメを餌にお目当てのカレイを狙ったが、一匹もかからなかった。代わりに釣れたのは小型のサメ。気の弱そうなサメだったが、持っている歯は一人前で、悔しそうに釣り針をガリガリと噛んでいる。とても素手で針をはずせず、針外しを使ったが、サメの歯に負けてしまわないかと誰もが心配した。やっとの事で針をはずすと、付いていた餌のアオイソメは放さず、ごくりと飲み込み、ニヤリと笑った。釣りをしている間、バケツに入れていたが全然衰えず。食べる事もできないので、全員で「生きた鮫肌」を触ったあと、海へ放した。

 ニコンのマクロレンズは「マイクロニッコール」と特に呼ばれている。ただし、その歴史は古く、Lマウント時代にその初代であるマイクロニッコール50mmF3.5は開発されており、その性能の良さはすでに伝説化している。
 このレンズは、F3の時代に発売されたもので、最新のAF用ニッコールの60mmF2.8とはスペックが違う。個人的にはAFでマクロ撮影をしたいとは全然思わないので、このレンズで充分だ。最近はF5に合わせて見直されてきたようだが、AFニッコールの「プラスチック感覚」いっぱいのレンズデザインは好きではないので、金属鏡胴にしっかりエングレーブされたこのニッコールを、むしろ好んで選んだ。
 実は筆者の買った標準マクロレンズはこのレンズが最初で、ほかに比べるレンズがなく、描写を云々する事はできないが、さすがにマイクロレンズだけあって、近接時のピントはしっかりと立ち上がってくる。ちなみに作例は、絞りF8で撮影している。
 この「自己紹介のページ」のカメラ機材写真は、F2以外はすべてこのレンズで撮影した。絞りは最小のF32。照明は500Wを2灯当て、一灯は白い天井に当ててバウンスさせた。シャッター速度は1秒で、ガイドナンバー14のヘキサー用ストロボHX-14にF2用ガンカプラーAS-1を履かせて補助光として当てた。大きな白スクリーンを使えればさらに結果は向上するはずだが、素人である筆者にはこの辺が限界。ご参考までに。

NIKON F2 Photomic MICRO NIKKOR55mmf2.8

NIKKOR55mmF28 (1)

 F2を買ってから、やっぱりカメラ屋のニコンコーナーが気になりだした。最初は35mmレンズが一本有れば、大抵の撮影は出来る。と思い、あまり買わないようにしよう、としていた。それがそのうち標準だけなら持っていていいんじゃないか。になり、雑誌のニコン特集を読んでは、定評のマイクロニッコールってどれだけ写るのか、と試したくなった。そう思ってしまったら、今度は中古で値段はいくらくらいするかが知りたい。新品定価がいくらかも知らないうちに中古屋を巡り出す。ここまでイってしまうと、一触即発である。つまり、見つけたら買ってしまおうという状態になっていた。
 量販店が立ち並ぶ新宿西口で、ひときわ地味な存在のドイだが、中古カメラコーナーを設置した事で筆者の中での存在感はヨドバシもさくらやも追い抜いた。所詮新品を売る商売に工夫は要らない。中古をどうしたら新品並みの魅力ある商品に仕立てるか、にその店のやり甲斐が集約される。同じ中古の本屋として、その思いには共感できる。
 今回は初めてこの店で購入した。ドイの中古フロアにいる店員さんには年配の人が多く、カメラも好きそうで、ニコンも若い頃きっと使っていたのだろうな、という気分にさせた。他の量販店の若い店員が時折見せる「好きでこんな仕事をしているわけじゃねーゾ」という不満気な就業態度は、このフロアでは感じられなかった。若い頃からのカメラの経験が積み重なって、今の仕事が上手くいっている、という高揚した気分がこちらに伝わってくる。同じ買うなら気分よく買いたい、という当たり前の客の考え方を若い人はもっと勉強してほしいと思う。
 新品同様のマイクロニッコールを包んでもらいながら店内を見渡すと、心なしか、以前よりもお客が増え、品物も種類が多くなったような気がした。
1999年3月16日記

2016-03-04 | Posted in 甘露PHOTO日記Comments Closed 

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