2006年4月上野の桜 CONTAX T3


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 快晴の金曜日。

 いつものように横浜の古書会館へ向かう。駅を降りて通りの角を曲がってまっすぐ歩くと反町公園の桜が目に飛び込んでくる。視線を桜に固定して徐々に近づく。地味な公園なので花見をしている人もほとんど居ないが、満開の枝と五分咲きの枝が混在。もちろん桜の下を歩いた。春の香り。桜が静かに春を唄っている。のんびりとしたはなうたが聞こえてきそうな、そんな気がした。

 昼前まで古書会館に詰めて、いくつか理事仕事を抱えて神保町へ向かった。少し前に買ってずっと読んでいた地下の本は佳境にさしかかる。読んでいるうちに神保町駅に半蔵門線が滑り込んだ。ちょうど本には永田町駅の事が書いてあった。
 靖国通りではワゴンセール開催中で、古本のほか雑貨などがズラリと並んで花見で賑わう界隈を盛り上げる。ちょっと風が冷たくて道行く人の足は早めだったが、いつもの神保町とは少し雰囲気が違って新鮮な気持ちになる。
 交換会の入札を終えてからすずらん通りの洋食屋さんでいつものカツカレー。相席の正面には親子らしい二人組。カレーの大盛二つと揚げ物単品づつ頼んでいた。通な頼み方。それにしても大盛カレーのすさまじい量(^^;。 親子の会話というが、父親と息子の場合、ある時期接触を避けたくなる時期が来るような気がする。オヤジをライバル視するからか、趣味が合わなくなるからか。ワタシの場合は高校から大学がその時期だった。目の前のお二人もあまり会話する様子もなく、もくもくとカレーを食べていた。変な意味じゃなくてきっと仲がよろしいんだと思う。

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 食べ終わってから銀座線神田駅から上野まで。満開の桜を見ようと思った。駅を降りて公園前の交差点で信号待ち。聚楽の階段を登って西郷さんから博物館方面へ歩く。精養軒の手前から桜のトンネル。すごい迫力だった。人の量もすごい。登りと下り。人が川となって流れている。両側には青シートで今晩予定されている宴の場所取りが。「3/31○○企画宴席」とか「3/31○○株式会社宴席」と書かれた看板が掛かっている。うわさには聞いていたが初めて見た(^^;。すげえや。
 桜を見物にいらした皆さんはおのおのケータイやデジカメを持って写真写真。もっさりとボリュームのある桜の花は通りの両側からずずいっと迫り出して今を盛りと咲き誇っている。やはり上野の桜はすごかった。実は初めて見た。人を惹きつけるわけが良くわかった。 いつもの売店のおばさんはビール片手のオジサンと談笑中。桜のおかげで気分が俄然華やいだ。春はいい。

CONTAX T3

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  お休みの日はLXを持ち出すことが増えたこのごろだが、お仕事で出た日にお供をお願いするわけにはいかなかった。買った荷物を背負って帰る場合を考えたらかさばる一眼レフを持って出るわけにはいかない。こんなとき活躍するのがコンパクトカメラということになる。今回のように桜を撮りに行くということになれば、ここはローライのテッサーよりもコンタックスのゾナーであろう。
フィルムはコニカを入れた。1940年に発売された国産初のカラーフィルムの名前は「さくらカラー」だった。当時の社名は小西六写真工業株式会社。六桜社という名前はそれより以前に小西本店の写真用感光材製造部門に付けられた社名で、コニカとさくらはとても深いつながりだった。
2003年にミノルタと事業統合したときには驚いたが、2006年3月末でカメラ事業から撤退し、2006年末をもって写真事業から撤退すると発表されている。デジカメの普及は思わぬところに影響を与えたようだ。さくらカラーで桜を撮影するのも今回が最後になりそうだ。寂しいことだと思う。

2006年04月09日記

2016-01-15 | Posted in 甘露PHOTO日記Comments Closed 

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