初日


愛書会展初日。
曇空で暑くない。おでかけ日和なのでは?
荷造り作業を鋭意。ここ数日ずっと荷造りばっかりしてる気がする(^^;。いつもお買い上げありがとうございます。
昼過ぎに東横線に乗って神保町へ向かう。車中ではカフカの「変身」を読む。例の、朝起きたら毒虫になっていたあれ。読み始めてみて、これはまともに読んだことなかった、ってことに気がついた。あまりにも有名でなぜか読んだ気になっていたみたい。
グレゴール・ザムザは朝起きたら毒虫になっていた。理由はまったく示されない。毒虫になってしまったため、仕事にも行けなくなった。家の家計は彼が支えていた。毒虫になった彼の家族たち。ただただ悲嘆にくれる両親と、人間だった頃に家計を支えてくれた感謝を持って接する妹とに分かれた。
しばらくのあいだグレゴールは自分が人間のつもりでいた。ところが、喋ってもうまく人に話が通じない。すでに人語はしゃべれなかったみたいだ。そのうち、部屋を這いまわることが楽しくなってきて、床だけでなく壁や天井を這いまわり、床にドタリと落ちたりした。
ある日、突然毒虫に変身したように、ある日、突然人間に戻る、なんてあっけなく解決する展開になるんじゃないか、と思いながら読み進めるが、事態は一向に良い方向には向かわない。むしろ、彼が虫になっていることが既成事実化し始める。彼の中の人間の部分は徐々に消えていき、家族の中で唯一彼を支えていた(と思われていた)妹までもこの虫さえいなければ、と思うようになる。彼はもう家族ではなくなっていた。
虫の形は文中で「カブトムシ」と形容される場面がある。人間大のカブトムシと思うとゾッとする。
よくもまあ、こんな話を思いついたもんだ。よっぽど朝つらくて起きられない時があったのかしら。
「なんでこうなっちゃったんだろ」って思うようなことは誰しもひとつくらいはあるのかも。そんな感覚をフックに読むと、ラストの不可逆性に打ちのめされるが、書かれた当時の社会状況ってそれくらい厳しかったんだろうなぁ。
作者のカフカは友人と笑いながらこの本を朗読していたらしいのだが・・・(^^;。
入札してから昼飯。少し歩いてから店に戻る。オヤジも愛書会展を抜けだして入札に来ていた。
店に戻ってからも荷造り作業。ようやく一段落して本の整理を始めるものの、量はこなせなかった。
14902歩 8.93km 132分 759.8kcal 23.8g

2013-09-06 | Posted in 甘露日記Comments Closed 

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