ウナセラ・ディ・トーキョー 残像の東京物語


世田谷美術館ではウナセラ・ディ・トーキョー展を開催中。
もちろん今回も招待券を頂いていたから参りました(^^;。荒木経惟、桑原甲子雄、高梨豊、濱谷浩、平嶋彰彦、宮本隆司、師岡宏次の7人の東京作品が展示されているという。この美術館は緑に囲まれていてロケーションがまずすばらしい。館内も落ち着いた雰囲気があるいい美術館。師岡氏の銀座写真がちゃんとプリントで展示されていた。華やかだった戦前の銀座と彼の国に爆撃されて繁栄の見る影もない銀座が対比される。痛ましい。ここで商売をしていた人たち、ここで楽しい週末を過ごしていた人たちがどんな罪を犯したというのか。この美しく華やかな街を爆撃によって破壊したことを一体どんな理由から彼らは正当化するのか、と思った。
展示の主体は過去に「ラヴ・ユー・トーキョー」展を開催したことからも、荒木経惟、桑原甲子雄氏の作品が主体となっていた。ただし、大伸ばしされたもののほとんどがプリンターで出力された作品となっている。荒木さんの展示は「東京物語」「冬へ」「東京ラッキーホール」「東京は、秋」「東京日和」などから出展されたワタシにはとても馴染みの深い作品群。広い空間にモノクロの東京が立てられた柱や壁一面にずらり。「東京ラッキーホール」のいわゆる風俗ものは覗き穴から覗くように演出されていた。
桑原氏の作品は「東京昭和十一年」からの作品がやはり眼を引く。ライカによって記録された東京は活気が溢れていた。浅草や銀座などの盛り場の点景。駅周辺の雑踏。街が生きて活動している様が伝わってくる。桑原氏はその視点を戦前昭和から戦後昭和に時代が移っても変える事なく、淡々と東京を記録し続ける。戦前写真から受けるどこか広々とした空間の広がりのような感覚が、時代を経るにしたがって窮屈な印象を受けるように感じられていくのは興味深かった。桑原氏はスタイルを変えていない。東京が桑原氏の前で変わっていったのだ。
写真展を満喫してショップでカタログを買った。招待していただいたのに手ぶらで帰るわけにはいかないだろう。娘が公園の遊具で遊びたいというのでしばらく付き合ったあと、環八を歩き出した。瀬田の交差点を右折して坂を下りる。二子玉川の駅から大井町線に乗り込んだ。このあたりも変わったなぁ。
夕食は近所の焼肉屋。ご飯を一緒に頼んで焼肉定食。一休みしてから仕事開始。20050508224937.jpg

2005-05-08 | Posted in 甘露日記Comments Closed 

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