柳川へ その3


御花を後にし、川下りで来たお堀の淵に整備された道を歩く。
あたりは静かで人は歩いていない。いわゆる平屋も多い住宅地。かと思うと刈り取られた田んぼが広がる田園風景が現れたり。いずれにしろ、やはり人気はあまり感じられなかった。昔見た風景。言葉にすればそんな感じになるだろうか。歩いてはシャッター。立ち止まってはシャッター。ワタシはこの風景の何に写欲を感じ、シャッターを切ったのだろうか。視神経の延長としてのカメラか。昔の記憶を呼び覚まされて想いがシンクロしたためか。久しぶりの散歩だったからなのか。よくわからない。ネオパンが入ったT3は忙しそうに次々とフィルムを送っている。
30分ほど歩いているうちに商店街に出た。地図で確認すると駅の方角から伸びている道で、街一番の目抜通りだとわかった。二車線道路でクルマも良く走っている。両側には商店が並ぶが、よく見るとシャッターは閉まったままだったり、お客が入っている店はとても少ない。そりゃ真昼間から買い物する人も居ないのだろうが、もはや商店街ではどんどん多様化する消費者のニーズに応えられない事態に陥っていないだろうか、という想いを強くした。お茶屋の向かいにも御茶屋があったり、レコード屋がほんの少し離れただけで2軒あったり。この人通りでこんな感じじゃ難しいのでは。
天神から特急で1時間足らず。九州一番の繁華街へは充分な通勤圏ということになる。商店街から一歩はいった場所に15階ほどの高層マンションが建築中だった。そうなるといずれこの街は観光の街から福岡のベッドタウンへと変貌していく運命の途上にあるのかもしれない。きっと多分もう一度訪れることは無いだろう街ではあるが、思い入れの強い写真集の舞台となった地だけに変わってほしくない気持ちはある。まあ、そんなの地元の人に言わせればいい迷惑なだけだろうけど(^^;。駅前ではすでに安普請の大型ショッピングセンターが点在し、次々とお客を囲い始めていた。
再び特急電車に乗り込み、天神まで戻った。時間が中途半端にあいてしまったため、天神駅の周りを少し散歩する。飛行機の出発時間は変えられないし、初めての場所だけど迷うわけには行かない。
帰りの飛行機は17時発。天神から空港駅までは地下鉄で10分。出発ロビーの売店でお土産を買い込み、搭乗ゲート前で理事長と待ち合わせ。どうされてました?「ホテルの近くで映画見てたよ」
飛行機は定時から随分遅れて離陸。羽田へ向けて飛び立った。20050221232728.jpg

2004-10-14 | Posted in 甘露日記Comments Closed 

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