1日店


快晴。風が強い。
店は昨日買ってきた本やら、市場で買ってきた本がまだダンボールも開けていないまま放置されていたり、と、とてもじゃないが、市場に行ってきまーす、などと言えない状況(^^;。今週中にお客様からダンボール箱で10個近く入荷する予定もあり、まるで市場へ行く必要ができない。仕事にまみれている。
入荷のペースがここまで激しくなってくると、目録を作るなんて言っていられなくなる。原稿に取ったこの荷物を目録が出来上がるまでの長期間保管ができない為だ。「だから普段から要らない本を早く売ってしまいなさいって言っているでしょ?」と母親。毎日大車輪で売っていますよ(^^;。それでも間に合わないって言っているんじゃないのー!
確かに母親の言うことも一理ある。実際、作業場の半分を占めている愛書会の売れ残りや、入荷したままほったらかしにされている本たち。すでに3年以上も触っていない本だってあるあの腐海の中。いったい何がどう堆積しているのか・・・。もしやお宝が日の目を見ずに眠っているのでは?なんて期待をしながらひっくり返して見たが、たいした本は全然なかった。ただ腐って瘴気を出し始めているだけだった(^^;。蟲でもわいたら大変ヨっ。
結局、2年触っていない本など今は必要な本じゃないのだ。必要な本からさっさと出て行き、相でない本が溜まっていく。この構造を何とかしたい。
「そのときそのときで勝負すればいいのよ」と母親。本のことは何もわからない母親だが、商売のことはよく知っている。「商売はまわした者の勝ちよ」・・・反論出来ない。その通りなのだ。
ウチは郊外のこういう店だから専門店にはなれない。「専門店になれなきゃこれからはダメになる」と市場では耳タコで言われた。でもウチは専門店にはなれない。そのジレンマに苦しんできた。専門のないウチの商売はもう先がない、と暗示にかけられていた。
ならば目の前にあるこの本を売ってしまおう、と、自分なりに仕事を始めた。売り続けているうちに本の入荷が増えた。それを売っていたらさらに売れる本が増えた。扱える分野も増えた。
そこで気が付いた。専門店化しなくてよかったんだ、と。もやもやした雲がサッと晴れるような気分になった。不安は解消した。
売れるものは何でも扱いたい。専門を決めるとこの先の道は自ずと細くなる。出来れば大通りを堂々と歩きたい。
だから専門店化はやめた。

2004-02-16 | Posted in 甘露日記Comments Closed 

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