明治古典会開札日


今日は明古大市の開札日。下見日に展覧された品物が入札にふされ、実際に取引される日である。といっても、実際にはニュースでも報道された高村光太郎がたった一点出てくるわけではなく、約2600点の古書優品がこの一日で取引されるのである。その進行を誰もが納得する形でスムーズに行なわれるために、会はあれこれと運営を考える。
朝は9時開場。10時から約40分おきに250点あまりの古書が入札される。全国から集まったご同業の鋭い目がいちいち光る。それはそれはぴりぴりとした雰囲気で運営する側のミスは許されない。その緊張感には毎年神経を削る。
何がいくら、あれがいくら、と値段がすべてな世界のようにも思えるが、この市会を運営する、という責任は、我々若手古書業者を違う角度から奮い立たせてくれる。「同じ目標に向かって仕事をする」という行為の尊さを知らしめる。
今日は忙しい。品物を見ることで皆さん精一杯だ。しかし、自分が入札して落札した品物がどうやって自分の許へ届けられるのか、と少し振り返ってみて欲しい。自分の荷物も大事だが、そんな裏方の世界で”もくもく”と動いている人間がいることも、常に表の人でいる方にも知って欲しい・・・。今日はそんなことを言ってみたい気持ちになった。

これからもずっと表街道を歩むことの無い、そんなダンゴムシの独り言である。

2000-07-09 | Posted in 甘露日記Comments Closed 

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